斜め45度からの理説

どこにも転がっていない理論や方法論を語ります。

コンテンツSEOがもたらしたSEO業者の終焉 | そしてFree化へ

Googleのアルゴリズムが目まぐるしく変化を遂げている。
SEOに詳しい優秀な人たちは、以前から『コンテンツSEO』の重要性を説いていた。コンテンツSEOとは何か。簡潔に言えば、「検索キーワードにマッチした有益なコンテンツを書け」ということだ。

なぜなら、Googleの使命は『ユーザーにとって有益な情報を提供すること』であり、日々改善されるアルゴリズムはこの使命に準じて行われているからだ。
Googleのアルゴリズムの精度が増すにつれ、小手先のSEO対策は日に日に通用しなくなってきた。それに代表されるのが被リンク対策だ。

 

 

もう、被リンク対策なんてしなくていい

今後、被リンクによるSEO効果はほぼ無価値になると思っていい。
従来、SEO対策の有効な施策として被リンクがあった。また、被リンク元のサイトとの関連性やPageRankも重要視されていた。しかしこれからは、たとえ関連性があろうと、PageRankが高かろうと、被リンクによるSEO効果はほぼ無になるだろう。そして、実際にリンクの効果は下がり続けている。


そもそも、被リンクを評価していたのは、「有益なコンテンツであればリンクされるはず」という前提からだ。被リンクを『他者からの推薦』と見ていた訳だ。つまり、『被リンクが多く貼られているサイト=多くの人から推薦される良いサイト』とGoogleは解釈して評価していたのだ。

しかし、SEO業者などがそれを逆手に取り、被リンクの販売などを行った。そのため、コンテンツの質とは関係なく、被リンクの影響だけのサイトが上位表示される事態となった。これでは、Googleが使命とする『ユーザーにとって有益な情報を提供すること』が果たせない。これはGoogleにとって昔から悩みの種であり、どうにかイカサマ被リンクを排除しようとアルゴリズムの改善に努めてきたのだ。しかし、それもイタチごっこでしかなかった。アルゴリズムが改善されれば、SEO業者は新しいアルゴリズムに適応した対策を練ってくる。そのため、この手の業者を一網打尽にするために、Googleは被リンクの評価を著しく下げた。と同時に、サイトのコンテンツのマッチングや有益性を評価するようアルゴリズムを改善に努めた。
これが、コンテンツの質がSEOに大きな影響を与えるという所以だ。

 

 

どうやらGoogleはマジのようだ

被リンク販売の代表とされるのが、ディレクトリ登録だ。
これは、被リンクを販売するのではなく、審査料としてお金を受け取り、審査に通ったサイトを掲載するという趣旨で運営されている。しかし、実質は被リンク販売のようなもので、審査もザル状態。

とうとう痺れを切らせたのか、Googleは2013年10月には、ディレクトリ登録サイトへ警告・ペナルティを課せた。これにより、新規受け付け停止に追い込まれた登録サイトも出てきた。

ディレクトリ登録サイトへの警告やペナルティ、アルゴリズムの改善を鑑みると、本格的にコンテンツSEOの時代へと突入したと言える。
小手先の被リンクによるSEO対策は終焉を迎えようとしている。

 

 

効果的なSEO対策は「いいコンテンツを書くこと」

過去、SEO対策でするべきことは100や200をゆうに超えていた。
キーワード出現率がどうのとか、h1タグがどうのとか、色々あった。今後のSEO対策で何が大事かと問われれば、私ならこう答える。「検索キーワードにマッチしたタイトルタグと有益コンテンツを書け。これだけでSEO対策の80%は満たす。残りの20%はググれ」と。

正直、SEOに関する情報はタダで手に入る。
専門家にお金を払って情報を得る必要はない。なぜなら、今はコンテンツSEOの時代だからだ。

今の答えを聞いてピンと来ただろうか?
「何でSEOに関する情報がタダになるの?」と疑問に思ったら、もう少し熟考してほしい。

もし、SEOに関するノウハウを提供してお金をいただく商売であれば、専門家としてSEOに関する情報をサイトで無料開示しなければならない。そうでなけれな、自身がSEOで集客できないからだ。何度も言うように、どこよりも有益な情報を出すことがコンテンツSEOでは重要である。そのため、検索結果で上位表示させるためには、どこよりもSEOに関する情報を開示する必要があるのだ。

努力の末、検索結果で上位表示できたとしよう。
するとどうなる。競合はそれ以上質の高いコンテンツを提供し始める。もうお分かりだろう。つまり、コンテンツSEOが主流になるということは、無料でどれだけ有益なコンテンツを出せるかが勝負のカギとなる。
SEO業者は、無料でコンテンツを出し続けるしかなく、最後には、お金をいただいて提供していたコンテンツを出し尽くしてしまうだろう。

以前は、ネットに転がっている情報なんて陳腐なものと罵ることもできた。だが、これからは違う。
「競合より有益なコンテンツを出さなければ、上位表示されない」というアルゴリズムに統制されたとき、ネット上の情報クオリティは向上し続ける。それがSEO対策の80%を担うのだから、企業はせざるを得ない。まず、その波にのまれるのは、最先端のネット情報を扱う、SEO業者やSEOコンサルタント業だろう。
人手を使う作業はまだ対価をいただけるが、SEOに関する情報から対価をいただくことは今後できないかもしれない。

 

 

そしてFree化へ

コンテンツはすべてFreeになる。
まずは、実用的なノウハウ系からFree化していくだろう。次に、著作権がうるさい娯楽性のコンテンツが後に続くだろう。もうすでに、娯楽系のコンテンツも一部Free化しているものもある。

ニコニコ動画などでは、素人レベルからセミプロレベルまでの作品を無料で観れ、Gyao!などの動画サイトでは、アニメやドラマが一部無料で観られる。

ネット上で、娯楽系コンテンツに課金するという習慣は今後どうなるか分からない。なぜなら、今後ますます有益な無料動画がいくらでも簡単に手に入るようになるからだ。先ほどのコンテンツSEOの仕組みで言えば、有益な無料コンテンツが検索上引っかかりやすくなるため、お金を払って観る必要がない。

著作権に関わる商売をしている人は、「コンテンツのFree化なんてとんでもない」と言うかもしれない(ちなみに、私も著作権に関わるビジネスをしている)。
私が好きな作曲家、すぎやまこういち氏も「人には人権・音楽には著作権」という標語を掲げている。
正論だと私も思う。だが、正論だからと言ってそれが現実世界で通る訳ではないのが世の常。コンテンツSEOの将来を予測すると、全てのコンテンツがFree化してもおかしくない。

以上、私なりのネット予言を書いてみた。


コンテンツSEO対策について詳しく知りたい方はこちら。