斜め45度からの理説

どこにも転がっていない理論や方法論を語ります。

物事には川上と川下がある『川上理論』

今日は、『AからBに行くことはあっても、BからAに行くことはない』という話をしたい。一体何のことやらと思うかもしれないが、少し辛抱して話を聞いて欲しい。

私は仕事でコピーやデザインの制作を行っている。元々、マーケティングが好きで、そこから派生してコピーライティングやデザインを覚えるようになった。つまり、『マーケティング⇒コピーライティング』の流れになったわけだ。

私と同じようにマーケティングを入り口にした人の多くは、コピーライティングを覚える。しかし、この逆は極端に少ない。どういうことかというと、コピーライターになってからマーケティングを勉強する人はほとんどいないのだ。つまり、『AからBに行くことがあっても、BからAに行くことはない』という論理だ。

何も私の関わっている職種だけではない。
たとえばWEBデザイナー。おもしろいことに、WEBデザインを入り口にした人で、WEBマーケティングに関心を示す人は少ない。そのため、〝WEBデザイナーがWEBマーケティングについて無知“なんてことはよくある。その逆に、WEBマーケティングを入り口にした人の多くは、WEBデザインを覚えようとする。これも、『AからBに行くことはあっても、BからAに行くことはない』が当てはまる。

他にもある。
たとえば小説家。コピーライターから小説家に転身する人は多いが、小説家からコピーライターに転身する人はいない。これも、『AからBに行くことはあっても、BからAに行くことはない』が当てはまる。

私はこの理論を勝手に、『川上理論』と名付けた。
職業もそうだが、物事には川上と川下がある。川上から始めると、その流れで川下に流れ着く。AからBに流れるのと同じだ。しかし、川が逆流しないように、これもまた逆流しない。

私は物事を始めるにあたって、「これは川上なのか? 川下はどこに行くのだろうか」と考える。私はできるだけ川上から始めたいと思っている。

これを読んでいる人に、「川上から始めるべきだ」と言うつもりはない。ただ、こんな理論もあるのだと、頭の片隅に置いておいても損はないだろう。

あなたのハマっているモノは、川上かそれとも川下だろうか。