斜め45度からの理説

どこにも転がっていない理論や方法論を語ります。

アフィリエイタ―が公然と収入を見せびらかしているうちは、業界の胡散臭さは払拭できない

「アフィリエイターって、何だか怪しい」
あなたは、そんな印象を抱いていないだろうか? 私は抱いている。おそらく私だけではないはずだ。
なぜ、アフィリエイターの印象は悪いのだろうか。

アフィリエイターとは、アフィリエイトを業としている人を指す。アフィリエイトは、ただのビジネス形態でしかない。それ自体に善悪はない。ネット上で商品の紹介をし、成果が発生した際、報酬が受け取れる。だたそれだけのことだ。

だが残念なことに、迷惑行為や誇大表現をしてまで商品を売ろうとするアフィリエイタ―が一定数いる。中には、見たこともない商品をあたかも使ったかのように薦めてくる輩もいる。そのほとんどが実名を明かしていない。これらの所業が業界全体のイメージダウンを招き、アフィリエイトを訝しむ人を増やしたのではないだろうか。つまり、アフィリエイトというビジネス形態に問題があるのではなく、迷惑行為などをするアフィリエイタ―(人)に問題があるのだ。

一部のアフィリエイタ―による迷惑行為や誇大表現はもちろんだが、ほかにも問題がある。あなたも目にしたことがあるだろう、「こんなに儲かりました」「こんなに稼いでいます」の類の謳い文句を。

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なぜかアフィリエイタ―の人たちは、自分の収入を自慢したがる。プロフィール欄には「月収○○○万円」「月収7桁」などと書かれていることも多い。収入を公開するのは、この業界の慣わしなのだろうか。このような風習は他の業界や他の商売では見たことがない。

いや、待てよ。

一つだけある。


マルチ商法だ。


そういえば、アフィリエイトとマルチ商法はよく似ている。
アフィリエイトとマルチ商法は異なるビジネス形態だが、“世間から悪い印象を抱かれている”という点においては共通している。その原因も「お金の話」から端を発していて、とても似通っている。

マルチ商法はアフィリエイトと同様に、違法な商法ではない。
ただ、ご存知の通り、社会的にはだいぶ印象が悪い。悪徳商法とまで揶揄されている。その原因は、マルチ商法に携わった人たちによる無作法な売り方にあるのだろう。

かくいう私も、何度かマルチ商法に勧誘された経験がある。
用件をハッキリとは言わず、奥歯に衣着せたような言い回しで呼び出され、行ってみればマルチの勧誘。「私はこれで月100万稼いでいます」と、聞いてもいないことまで教えられる。ドン引きしているのを表に出さないよう、やんわりと断りながら早いこと話を終わらせた。
商品を勧めてくるだけならまだいい。だが必ずマルチ商法の勧誘までしてくる。マルチ商法は誰かを勧誘しなければ自身の利益に繋がらないのは分かるが、その勧誘の仕方が露骨過ぎなのだ。

ふと、疑問を抱いた。
なぜ、アフィリエイトとマルチ商法には、こうした輩が集いやすいのか、と。私なりに考察してみた。

 

 

人間の悪部分が露出する条件

アフィリエイトもマルチ商法も、ビジネス形態に違法性はない。
ではなぜ、両者のビジネスに携わる人は、世間から忌み嫌われるような売り方をするのだろうか。いやもとい。なぜそのような輩を引きつけてしまうのだろうか。

私の持論は、ビジネス形態に要因があると考える。
両ビジネスとも3つの共通点がある。

1.簡単に始められる
2.在庫リスクがない
3.不労所得が得られる

3つだけを見れば、ローリスク、ハイリターンに見える。甘い蜜に思えてくる。
アフィリエイトやマルチ商法を勧める人は、甘い蜜を前面に出してくる。「1日○○分働くだけ」「簡単に始められて月収○○万円稼げる」「リスクがゼロ」と。
良識ある人なら分かるだろう。簡単に稼げるビジネスなど存在しない。仮にあったとしてもすぐに競合が現れて、稼げなくなってしまう。

一見簡単そう見えるアフィリエイトやマルチ商法も、実際に稼げている人はほんの一握りだ。アフィリエイトに関して言えば、月の収入が3万円を超えている人は全体の2.4%しかいない(参照元:アフィリエイト市場調査2013)。
稼げている人は、簡単どころか根気よく日々地味な作業を繰り返して、ようやく高い収入を得ているのだ。決して、ラクして儲けているわけではない。

 

 

簡単に稼げるビジネスはない

少し考えれば分かる事実だが、この甘い蜜は、必ず一定数の魑魅魍魎を引きつける。甘い蜜に引きつけられた者の中から、嘘や誇大表現をしてでも商品を売ろうとする輩が必ずまた現れる。そして、それに引っかかるのは同じ魑魅魍魎だ。

たとえば、アフィリエイタ―が貯金通帳の入金額を自慢げに見せている画像を時々目にする。聞くところによると、ほとんどが偽造写真だと言う。確かに、今の写真編集ソフトなら造作もなく編集できるだろう。
少し考えれば、偽造されている可能性は容易に察しがつく。そもそも、通帳を公開するのは卑俗な行為だと理解していれば、真に受けることもない。「卑俗な行為をする人⇔嘘を言う人」は、見当違いなロジックではないだろう。

それに、アフィリエイトもマルチ商法も、先ほどから言うように一つのビジネス形態でしかない。商品を薦めるのなら分かるが、収入を自慢して同ビジネスに引き込もうとしている様が、いかに如何わしいかと気づかなければいけない。
ラーメン屋が、美容院が、不動産屋が、エンジニアが、「このビジネスは確実に儲かる。俺の通帳を見ろ! 在庫リスクもなく、1日3時間働くだけで月収7ケタだぜ! お前も一緒にやらないか。儲け方は俺が教えてやる。その代わり○万円払え」などと謳っているところを私は見たことがない。なぜこのような不自然な行為をするのか。一度考えてみるといいだろう。

 

 

両ビジネスの3つの共通点である[1.簡単に始められる 2.在庫リスクがない 3.不労所得が得られる]は、客観的事実なだけに謳い文句に使われ易い。そのため、どうしても甘い蜜に見え、邪(よこしま)な心を刺激されてしまう。両ビジネスの持つ特徴が自然と人の心に付け入るのだ。

 

 

それでもアフィリエイトを否定しない

辛辣な内容を書いてきたが、アフィリエイトやマルチ商法を私は嫌っているわけではない。何度も言うように、両者とも一つのビジネス形態であって、それ自体に善悪はない。ただ、ビジネス形態の持つ甘い蜜を謳い、人を欺く輩を私は卑下したのだ。

私はビジネス形態自体を批判する気はない。むしろ、好意的である。
これから先、機械化やIT化が進み、仕事という資源は減っていくだろう。それに比例して、職を失う人も年々増え続ける。そうした厳しい環境下の中であぶれた人を救うビジネスの一つだと考えている。

また、以前に書いた評価社会に関する記事に繋がるが、いずれ使用者が商品を評価するのは当たり前の時代が来るだろう。そういった時代においては、いかに私欲を入れずに商品を評価できるかが大切になる。そのため、誇大表現をしたり偽造写真を使って商品を売ろうとする輩は、本当に迷惑なのだ。真面目に商品を評価している人まで懐疑されてしまう。

私もブログで書籍を薦めることがある。アフィリリンクも貼っている。だが、どれも自分が実際に読んでみて本当に良いと思ったものしか紹介していない。もし、アフィリ報酬目的で読んだこともない書籍を薦めたら、いつしか信用を失い、アフィリ報酬以上の損害を被る。だから私は過剰な評価はしないし、節度を保つよう心掛けている。

 

 

まとめ

「自分が良いと思った商品を紹介して利益を得る」。
これは特別なことでも高尚なことでも何でもない。ビジネスでは当たり前のことである。虚言や虚像で見繕ったビジネスは長くは続かない。何より自分が辛くなる。
良識のある商売をしよう。そのほうが結果的にアフィリエイトもマルチ商法もビジネスし易くなるはずなのだから。

 

 

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