斜め45度からの理説

どこにも転がっていない理論や方法論を語ります。

記憶に残る読書術

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大抵の本は、一読して終わる。翌日にはその内容のほとんどを忘れている。無用な本であれば、そんな読み方でも構わないだろう。だが、良書に出合えたなら、その内容を頭に留めておきたい、自分の血肉にしたいと誰もが思うはずだ。「何度も読み返そう」と思い本棚に納めたはいいが、途端に安心しきってしまい、ついには読み返さない。そんな経験はないだろうか。私は幾度もある。そこで認識を改めた。良書であろうとも、基本、読み返すことは稀であると。その稀な機会を待つのではなく、出合ったときに、出来る限り血肉にさせたほうがいい。そんな読書の在り方を考案してみた。

 

記憶に残る読書法

やることは簡単だ。

① 気に入った箇所に線を引く
② 線を引いた箇所の前後を読み返す
③ 線を引いた部分を書き写す
④ 書き写した部分の思索を書く
⑤ ④までを、翌日までにする

解説をしよう。

 

① 気に入った箇所に線を引く

まず、赤ペンを必ず用意する。そして気に入った箇所があれば線を引き、読み進める(本にメモをするのもOK)。注意すべきは、線を引いてからすぐに書き写さないこと。その都度書き写すよりも、通読してから書き写したほうが効率がいい。

 

② 線を引いた箇所の前後を読み返す

復習のためにする。これをするだけで、自分がどこに関心を持ったのかが再確認できる。ものの5分でできる作業だが、その効果は大きい。

 

③ 線を引いた部分を書き写す

少し手間はかかるが、紙の本ならパソコンかノートに手作業で書き写す。Kindle本であれば、Kindleタブレットの機能「ハイライト」を使い、後でhttps://kindle.amazon.co.jp/your_highlightsにログインして、ハイライト部分をコピーしてwordやブログに貼り付ける。または、同じくKindleタブレットの機能「シェア」を使い、後でシェアした部分をコピーしてwordやブログに貼り付ける。ちなみに私は、読書専用の非公開ブログを持っており、そこにコピペした本の文言を貼り付けている。

 

④ 書き写した部分への思索を書く

ここは、私の勧める読書法の肝だ。私も以前はそうだったが、多くの人は、読書を読むだけで思索しない。思索しなければ、記憶に定着しない。しかし、思索した本は深く印象に残るため記憶に定着され易い。また、思索することで一段深く読むことができる。

 

⑤ ④までを、翌日までにする

翌日までと区切っているのは、やらなくなるからだ。できれば、その日のうちにしてもらいたい。何冊も本を読む際、Kindleは非常に便利だ。引用の部分の手間が省ける。


この読書法は、否応なく本を4回読むことになる。
1度目は通読、2度目は線を引いた部分の読み返し、3度目はノートやブログへの書き写し、4度目は引用や意見を書く時。4回読めば、通読するだけよりも頭に入る。加えて要約や意見を書くのだから尚更だ。

 

私の好きな哲学者の一人にショーペンハウアーがいる。彼もまた、熟考してはじめて読書が血肉となると説く。

授業や本から得たものが知識となり、その知識によって洞察が深くなるとするならば、なんと簡単なことか。まるで、水をあっちの器からこっちの器に移し替えるようなものではないか。そういうものを、自分の身についた知識と呼ぶのはおこがましくはないか。 少なくとも自分の知識というならば、それは自分でじっくりと考え、思考錯誤したことによって得られたものだけを指すのではないだろうか。そういう体験すらなくて、知識も洞察も身につくはずもないではないか。(『超訳 ショーペンハウアーの言葉』 P162

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補足

「書き写して意見を書いていたら時間がかかりそう」といった感想を持った方には、書き写しの部分を省いてもいい。要約と意見だけを書き留めてもいい。それだけでも、通読するよりは頭に定着し易い。
私が非公開ブログに書く理由は、すきま時間に読み返せるからだ。スマホ一つあれば読み返せるため有用性は高い。本一冊読み返そうとするよりもスマホで要点のみ読み返すほうが心理的ハードルは低く、意外と読み返すことが多い。

 

 

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