斜め45度からの理説

どこにも転がっていない理論や方法論を語ります。

大人になったら身に付けたい「成りきる力」

あなたには、就きたい職業や立場はあるだろうか。
たとえば、経営者や弁護士、プロのカメラマンや漫画家など、なんでもいい。成りたい何かを持っているのなら、私の話を聞いてほしい。あなたは、今日からでも、それに成れる。
今の言葉を聞いて、あなたは「何バカなこと言ってんだ」と鼻で笑わったかもしれない。だが、私の言葉は嘘ではない。

何かの職業や立場になるためには、資格や技術がいる。弁護士や税理士なら国家資格、プロのカメラマンや漫画家ならそれなりの技術がいる。世間から認められるには、これらの資格や技術が確かに必要だ。だが、そんなものは後からで構わない。まずは、あなた自身が“自分は○○である”と認めるのが先なのだ。

あなたは、他人から評価されなければ、“自分は○○である”と信じ、そう認めることができないだろうか。世間の評価が先で自分の認識は後だろうか。
世間から認められる前に、自らが“自分は○○である”と認め、そのように成りきれることを私は「成りきる力」と呼ぶ。

稀に、プロの資格や技術を有していながらもプロ意識の欠如した人を見かける。反対に、それらを有していなくてもプロ意識を有した人もいる。後者は、私の言う「成りきる力」を持っている人だ。世間から認められるものを持っていなくても、プロ意識を持ち仕事に取り組める。意識は、あなたが世間から認められているかどうかは関係ない。あなた自身で決められる。私の言う「成りきる力」に大切なのは、あなたが成りたいとする○○に必要な矜持を持てるかどうかである。明言しておこう。矜持を持つのに資格や技術は一切関係ない、と。つまり、あなたが矜持を持った時点で、“私は○○である”と成りきることができるのだ。

成りきる力は偉大だ。なぜなら、自分が成りたい○○に近付ける力があるからだ。
私の経験を話そう。「私は売れるコピーの書けるコピーライターである」と起業時から名乗り、サイトを作成した。サイト上では、コピーライティングについて解説している。普通なら、「プロと認められる前からそんな偉そうなことは書けない」と臆してしまうところだろう。だが私は完全に成りきっていたため、そんなことは微塵も考えなかった。ありがたいことに、このサイトを作ったお陰で、私のコピーライティング力は飛躍的に向上し、仕事も受注できるようになった。この経験から一つ言えるのは、成りきるのが先で、成るのは後だ。

先に成りきり、後から世間に認められた人は強い。どんな失敗や困難があってもプロとしての自信を失わない。なぜなら、元々ゼロからプロの矜持を持っていたため、自信を失いようがないからだ。

自信とは本来、根拠がないものを信じることである。資格や技術がなければ自分は○○だと信じられないようでは駄目だ。そんなものは自信でも何でもない。もし成りきることに抵抗があるのなら、私は訊ねたい。「あなたは本当にそれに成りたいのか」と。

「成りきる力」は、自分を信じる力でもある。他人に評価される前に自分を信じる。自分を信じている人と信じていない人とでは、それに成れる可能性や積極性などが大きく変わってくる。これが、大人になったら身に付けたい力の一つである。