斜め45度からの理説

どこにも転がっていない理論や方法論を語ります。

何のために勉強するのか

f:id:fukaihanashi:20150419131847j:plain

学生時代、誰もが「何のために勉強するのか」「何の役に立つのか」といった問いを持った経験があるだろう。実は私も、この問いへの答えが見出せず、ドロップアウトしてしまった口である。

大人になってからも、「なぜ勉強するのか」といったテーマを扱った書籍を色々と読んでみたが、どれもピンとこなかった。

だがある日、偶然その答えが見つかった。いや、正確に言うと答えは見つかっていないのだが、それに相当する“違う答え”を見つけたのだ。

その”違う答え”は、ヴィクトール・フランクルの名著『夜と霧』にあった。

我々が人生の意味を問うてはいけません。我々は人生に問われている立場であり、我々が人生の意味を出さなければならないのです。

 

この言葉は、先の問い「何のために勉強するのか」「何の役に立つのか」にも応用できる。

「勉強に意味を問うてはいけない。逆に君が勉強に意味を問われているんだよ。『何のために勉強するのか』『何に役立てるのか』と」。
こんな言葉を学生時代に教えてもらえていたら、おそらくもう少しまともに勉強していたかもしれない。

考えてみれば、勉強への答えはみな違って当たり前だ。万人に共通する答えがあるとすれば、「学歴が得られて、それにより社会生活が有利になる」ぐらいだろう。万人に共通した「答え」なんて無理に見出さなくていい。そんなものがあると考えるのは、単なる思い上がりにすぎない。答えは、一人ひとりが見つければいい。

もし、「何のために勉強するのか」と悩み、勉強が手につかない知り合いや子供がいるなら、先の言葉を教えてあげてほしい。少なからず私は、先の言葉と出合い、遅まきながらも毎日勉強するようになった。外に答えはない。自分で見つけるしかないのだ。険しいけれど楽しい旅だと思う。

 

 

 関連書籍
夜と霧 新版

夜と霧 新版

 

 

フランクル『夜と霧』 2012年8月 (100分 de 名著)

フランクル『夜と霧』 2012年8月 (100分 de 名著)