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斜め45度からの理説

どこにも転がっていない理論や方法論を語ります。

大人になったら身に付けたい「ビジョンを描く力」

力シリーズ

ビジネス書をはじめ、ビジョンの重要性を説く書籍は数多くある。「リーダーはビジョンを掲げなくてはならない」「社内が一致団結するには必要だ」と。

今どき、ビジョンを掲げている企業は珍しくない。だが、その意味や重要性を深く理解している企業は少ないように思える。書籍などでうるさく書かれているから一応作ってみた、といった感じだ。

私はビジョンの重要性を自分なりに理解しているつもりだ。私が思うにビジョンの偉大さは、仲間を引き寄せることにある。では、どんなビジョンでも仲間を引き寄せられるかと言うと、残なんながらそんなことはない。仲間を引き寄せるビジョンを描けなければ、仲間は集わないのだ。それだけのビジョンを描ける力を「ビジョンを描く力」と私は呼ぶ。

仲間を引き寄せるビジョンはどうしたら描けるのかについて話す前に、まず、言葉の定義をしておきたい。ビジョンとは、私なりの言葉で言えば「創造したい未来」である。

この「創造したい未来」を本気で創造したいと思っているかどうかが極めて重要なのだ。人は創造したい未来を本気で描いた時どうなるのか。ウキウキ・ワクワクする。抽象的な表現だが、私の中ではこれが一番しっくりくる。

私は以前、美容師が使うパーマ液などの開発に責任者として携わっていた。その際、私は一つのビジョンを掲げた。「美容室で使われるすべての薬剤を無添加にして、髪も地球も美容師も美しくする」と。ビジョンを掲げ、開発を手伝ってほしいと縁のある美容室に伝えた。そうしたところ、約70名もの美容師が協力してくれたのだ。5年以上の月日は流れたが、美容師たちの協力もあって開発は成功した。私一人では到底無理だっただろう。

私は開発している5年間、ウキウキ・ワクワクしっぱなしだった。業界が変わる姿を想像しただけで心が躍った。当時、「商品化したらこういうパッケージにしよう」「成功したら本を出そう。書籍はこんな表紙がいいな」と紙に絵を描いたり、目標を紙に書いたりしたほどだ。

自己啓発書に「目標を紙に書けば叶う」と書かれているのをよく目にする。だが、私はその内容にとても懐疑的だ。紙に書けと言われて紙に書く人は、本気でそれを叶える気があるのかと疑ってしまう。夢や目標を本気で叶えたいと思っている人は、そんなこと言われなくても知らなくても紙に書いている。ウキウキ・ワクワクが止まらず、紙に書いてしまい、口に出しているし、積極的に行動している。これぐらいウキウキ・ワクワクしていると人に伝染するものだ。そのため、ビジョンに参加したいと表明する人が必ず現れてくるのだ。

ビジョンを描く力には、重要な要素が二つある。
一つは先ほど言った、自分がウキウキ・ワクワクしていること。もう一つは、社会を良くするビジョンであること。この二つを満たしているほど、仲間を引き寄せ、必要なものが必要な時に集まってくる。

あなたのウキウキ・ワクワクが引力となり人を引き寄せ、社会貢献を志すビジョンが共感を生み、賛同者が集う。これが、大人になったら身に付けたい力の一つである。